農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業 先端農業連携創造機構

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連携プロジェクト詳細

28年度採択

メロン養液栽培による循環型農業確立コンソーシアム

熟練農業者の栽培データの可視化・分析等を通じて、メロンの養液栽培技術の実用化を進めるとともに、高品質化や栽培回転数の増加を図り、収益の向上を実現する。また、使用済み養液の肥料化を実証する。

農業界代表:山田 宏
経済界代表:㈱大和コンピューター

コンソーシアム形成の経緯

 メロンの栽培は1作ごとに土壌の蒸気消毒1週間から10日ほどかけて行うことが必要であり、これがコスト的にも身体的にも大きな負担となっています。また、水かけ10年といわれるほど灌水の判断には長年の勘と経験が必要とされ、新規参入が難しい作目です。これらの要因により温室メロン栽培で日本一といわれる静岡県でも栽培戸数の減少に歯止めがかからない状態です。
 そこで㈱大和コンピューターでは2008年よりメロン栽培で有名な静岡県の袋井市において、メロン農家である近藤氏と共に実験ベースでしか実績のなかったメロンの養液栽培の実用化に向けて取り組むことになりました。プロトタイプのシステムを使ったポット耕でメロン養液栽培を3作実施し、2作目には周りの農業者や卸売市場の仲卸などから高評価を得ることができ、さらにJA遠州中央メロン部会会長の山田氏や豊田肥料からの後押しも受けるようになりました。ちょうどそのようなときに豊田肥料社長の紹介で本事業について知ることとなり、メロン養液栽培によるメロン産地の再生及び資源の有効活用を行う循環型農業の確立を目指すコンソーシアムを結成し、事業へ応募することとなりました。

プロジェクトにかける想い
 30年ほど前は、袋井市にはメロン農家が900人以上いましたが現在は約200人にまで減少してしまいました。市内には使わなくなったガラス温室が約3,000棟もあるそうですが、長い年数放置されたものが多く、補修に多大な費用が掛かりそのままでは使えないものがほとんどであり、耕作放棄地に近い状態になっているといいます。今回実証している技術が実用化されれば、農業従事年数の延長と新規就農者の参入を助け、袋井市のメロン産地としての再生に向けた大きな力になると考えています。


技術

 静岡県袋井市での温室メロン栽培は、隔離ベッド栽培という方法で、地床から離して金網等に土を入れて栽培する方法が主流です。年間3.5~4作栽培を行いますが、1作ごとに連作障害を防ぐため、土の消毒作業などの土づくりが必要となり、これがかなりの労働負担となっています。また、勘と経験に大きく依存する灌水作業のため新規参入や後継者の育成も難しい状況となっています。これらの問題を解決するため、土づくりが不要な培地を用いた養液栽培を基本とし、さらにICT化によって複数の熟練生産者の経験値を蓄積することにより、灌水作業の「匠の技」をデータ化・自動化して後継者の新規参入を容易にすることを目的としています。
 また、養液栽培の実施には設備費用の初期コストや養液などランニングコストがかかることから、経済的負担の軽減と環境面での配慮のため、使用済み溶液を有価物として回収し、分析調整して、他の植物の肥料等として再利用を行う循環型農業の確立も目指しています。

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将来展望

 平成28年度においては、実証棟への灌水制御システムの導入が完了し、3月には第1作目の収穫が行われた圃場もあります。コンソーシアムでは定例会を開催し、メロンの成長状況ごとの設定灌水量や調整を行ったタイミングなどについて協議・情報共有を実施しており、匠の技術のデータ化を進めています。
 また、土耕栽培では年3.5~4作が一般的ですが、ポット耕は2次育苗が可能であるため年5~6作にまで作数を拡大できる可能性もあり、成功すれば単位面積当たりの生産額を大幅に向上させることができます。

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