農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業 先端農業連携創造機構

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連携プロジェクト詳細

26年度採択

先端農業経営コンソーシアム Team Tokachi

人工衛星等による作物生育モニタリングや気象計による環境センシング等と、農作業カイゼンを組み合わせた農業経営モデルの構築。

農業界代表:(有)道下広長農場
経済界代表:(株)IHI

コンソーシアム形成の経緯

道下広長農場は、反当たりの収入が通常の10倍程ある長芋生産をし、長芋の売上が全体の7割を占めていました。ある年、根腐病で大打撃を受け(根腐病になると、罹病が甚大な場合、長芋の収獲が皆無になる場合がある)、毎年同じような生産方法を繰り返すことは、農業経営にとって非常にリスクが高いと考え、安定した農業経営をするために、7,8年前から土壌診断を実施し、病気と土壌の微生物との関係を検証していました。
また、土壌診断以外にも、少しでも経営改善できる施策はないか考えていたところ、帯広市役所の産業連携室から日本能率協会の紹介を受け、平成24年4月から平成26年3月まで、農業経営のコスト改善の見える化プロジェクトにて、工程の見える化、日報のフォーマット作成等に取り組みました。
他方、経営効率化の一環として、生産管理システムに関しても、より仕様が複雑でなく使いやすいものを探している中で、平成25年度から『IHIの農業情報サービス Field Touch』のモニタリングを始めました。

このような様々な試みを行っている中で、平成26年度より先端モデル農業確立実証事業の公募があったため、道下広長農場の土壌分析ノウハウ・日本能率協会の農業経営改善ノウハウ・IHIのセンシングを使った生産管理システムを連携させることで、トータルで農業経営の改善を行い、より安定的な農業経営を目指す『道下広長農場・日本能率協会・IHIによるコンソーシアム』を形成し、本事業に参画することになりました。

プロジェクトにかける想い
(農業界の代表者:道下氏)
 当地域では一般的に農業経営者自らが経営する期間(経営の移譲を受けてから次の代に移譲するまで)はおよそ20年程度と限られており、特に十勝の耕種農業では一部の施設農業を除き1年1作であるため、いかに失敗をなくすかが農業経営のカギとなります。そのためにレベルの高い生産性の追求と維持、コストの削減を実現することが必要と考えます。過去のデータを蓄積し解析して、次の代に農業のノウハウとして引き継げるよう本事業に参画しています。

(経済界の代表者:IHI瀬下氏)
 『農業経営を安定させるには継続が大事』。そのためには、できる限り勘や経験に頼らず、今までの実績(環境や生産等)をデータ化し、蓄積するとともに、流通を含めて連携することにより、生産者が地域全体で潤う仕組みを作りたいと考えています。


技術

①作物・土壌のリモートセンシング
②気象・土壌のフィールドセンシング
③作業・生育・収穫の記録
④GPSガイダンス等による圃場の細密管理
を必要な要素と考え、『IHIの農業情報サービス Field Touch』を導入し、①から④までのデータを収集します。その後日本能率協会とIHIが解析することにより、作業、作物生育シミュレーションをし、次年度以降の作物生産時に失敗するリスクをより軽減する取組です。

[更新]

将来展望

 Field Touchは、安定的に儲かる農業経営モデルを目指しており、様々な農業現場で導入できると想定しています。そのため、Field Touchとその他様々な取組により、生育環境・生育状態・農業生産コストを把握しながら、土地・機械・資本の有効活用と農作業の効率化を実践し、コストの低減と品質・収量向上から収益向上を図り、地域農業の活性化につながれば良いと考えています。

事業二年度目

事業二年度目の状況

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人工衛星を利用したセンシングやGPS付トラクターを用いた平成26年度の実証を通じ、作業データの取得・分析が可能となり、各圃場に投入したコスト、農作物による収入を把握することができました。

日々の農作業においては、各圃場によって同じ面積でも作業時間に差が発生している感覚を農業現場では持っていましたが、その感覚が数字ではっきり示されることとなりました。実際は同規模の面積でも倍近くの作業時間の開きがある圃場が存在することなども判明しました。この結果を基に、センシングデータも加味することで効率の悪い圃場の原因分析を実施し、平成27年度は現場における効率の良い農機具の導入、作業工程の見直しの検討や作業精度を上げる工夫など、有効性のある投資や改善活動へつなげることができました。

実証実験を通じ、コンソーシアムメンバーで何度も協議を重ねることで、システムの理想形がどのようなものであるかについては共有することができています。その理想へ近づけるためには、蓄積すべきデータ項目の充実、日々の作業における入力インターフェースなどについて今後改善の余地があります。残りの実証期間を通じ、少しでも理想形に近づく改良を行っていくことが今後の課題となっています。

北海道の畑作は少品種で一作が多いですが、本州などでは多品種多作という違いがあるため、まずは北海道十勝地方にて実証を行っています。そして普及のためには、このシステムを利用することでこれくらいの収益向上が見込めるといった、しっかりしたアウトプットを示し農業経営者へ周知していくことが必要と考えています。

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