農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業 先端農業連携創造機構

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連携プロジェクト詳細

26年度採択

イオン水生成装置による直播栽培農法確立と直播普及プロジェクト

イオン水生成装置を用いた直播栽培農法確立プロジェクトです。生産者及び研究機関との連携により栽培手順及び各工程を一から見直し最適方法・手法を追求します。

農業界代表:(有)アグリ山崎
経済界代表:ハイパーアグリ(株)

コンソーシアム形成の経緯

現在、日本で行われている水稲の栽培の98%は、苗を水田に植え替える移植栽培です。移植栽培には、以下のメリットが挙げられます。
・春先の不安定な気象条件から幼苗を保護することができる
・発芽したばかりの苗に比べ雑草に対する競争力が大きい
・良い苗を選び移植することができるなど
デメリットとしては、直播栽培に比べて育苗施設の資材費や田植えの際の圃場までの苗箱運搬の手間など、多くの労働力やコストがかかることです。
そこで、移植栽培ではなく、圃場にじかに種籾を蒔く直播栽培を導入すると、春の育苗に関する労力や使用する資材の量が低減でき、また、育苗にかかる管理等が不要になるため、大幅に労働時間と資材費を削減することができます。

その反面、直播栽培は苗立ち、除草、鳥害、生育に影響を与える水の管理が難しく、また、表面播種であることによる根張りの悪さや施肥管理の難しさ、播種時期が遅いと稈長が長くなることなどが原因で倒伏が生じやすくなり、移植栽培に比べ収量、食味が低下するケースが多いことから、ほとんど普及していないのが現状です。

そこで、農業者の負担を減らしつつも収量を増加させる直播栽培農法を確立しようというのが、「イオン水生成装置による直播栽培農法確立と直播普及プロジェクト」です。

プロジェクトにかける想い
現代の高齢化社会の中で、日本の農業を若い人たちに継承していくことができるのだろうか。また、今までのように、農業現場が辛いものだと続かないし、誰もやりたがらない。そこで、このプロジェクトにおいて湛水直播に挑戦し、日本の主食である米を守っていきたい、それが使命であるとプロジェクトの一員であるハイパーアグリ㈱の冨永社長は考えています。
高齢化・担い手不足という日本の農業の問題を嘆くだけでは問題は解決しません。問題の原因を探り、その解決策を出すことが日本の農業の未来を守っていくことにつながっていくだろうとの思いがあります。


技術

 直播栽培の収量低下の大きな要因となっている水稲の倒伏は、一番折れやすい地際から5センチのところの下位節稈(第4節稈~第5節稈)の長さが原因となって生じます。この下位節稈の長さから生じる倒伏に効果的であるのが、ハイパーアグリ(株)のイオン水生成装置です。下位節稈をどれだけ強く短くできるか、葉鞘を枯らさずに栽培できるかが、このプロジェクトのポイントです。 
 植物は葉っぱだけではなく、根からも酸素を取り入れています。根が酸素を多く取り入れている植物は、根の張りが良く、生育も良いです。水稲の場合においても、根が酸素を多く取り入れている水稲は根の張りが良く、倒伏が生じにくくなり、結果生育が良くなり、収量も増加します。
植物が根から酸素を取り入れるためには、水を酸素と水素に分解しなければなりませんが、イオン水生成装置は、その電気分解する作業を根の代わりに行い、根に酸素を十分に行き渡らせるのを助ける装置です。この装置を利用すれば、根に十分な量の酸素が供給され、根がしっかり張り、さらに稈の強度が3割程度強く、下位節棹の長さも短くなり、結果、倒伏しが生じにくくなります。
使用方法は、播種直後1ヶ月間、2週間に1回圃場の用水路に設置して使用します。10アールで1時間程度、1日1へクタールが目安です。1台で10ヘクタール程度対応可能です。

[2014/10/30更新]

将来展望

 初年度の刈取りではすでに倒伏する稲が減り、収量が増加してきています。
これからは根や稈の長さや食味、収量等のデータを収集し、何が良かったのか、何が悪かったのかを分析する予定です。
今後は、誰もが参入でき、安定した収量が確保できるように、イオン水生成装置を用いた直播のマニュアルを完成させ、
日本の主食を守るという命題に挑戦していきたいと考えています。

事業二年度目

事業二年度目の状況

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前年度はイオン水生成装置を用いたところ、対照区に比べて稲の根張りが良くなり、下位節稈の長さも短く、強度が増して倒伏し難くすることができました。今年度は実証圃場をさらに増やし、直播栽培に関する知識を拡充すると共に、装置を使用するタイミングなどについてさらにデータを集積しています。
 その結果、装置を使用しない場合と比べ発芽量が向上し、それに伴って収量が明確に増加しました。
今後は、実証過程で得られた直播栽培に関する課題、失敗事例や陥りやすいミス、リカバリー方法を農業者側とも共有し、普及段階を見据えたマニュアルの作成も想定しています。
さらにより広い普及を目指した場合、イオン水の使用によりイネの根が活性化するメカニズムを解明することが重要であるとも考えています。そこで、メカニズムの解明に向けた水耕栽培や研究機関との連携なども進めていくことを検討しています。

事業三年度目

事業三年度目の状況

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昨年度は条件が悪い圃場での実証も多数あったが、今年度は通常の条件下の圃場でも実証を行った。
その結果、ハナエチゼンの移植栽培及び直播栽培ともに、品質は現状維持以上でかつ収量も増加した。

(普及について)
圃場の規模に応じて対応できるように、イオン水生成装置をいくつかの種類の準備を検討中です。
また、当該装置の使用方法マニュアルを、成功例・失敗例をまじえて、作成中です。

(今後について)
イオン水生成装置には電源が必須のため、太陽光発電とセットで販売を検討しています。

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